転職コラム・口コミ

HOME > 転職コラム・口コミ > コラム > 不来の相、それから映画「マトリックス」

不来の相、それから映画「マトリックス」

2017.08.08

不来の相

お盆も近いので、仏教の話から少し始めてみます。と言っても、またまた、昔聞いた話で、少々不確かです。病気の維摩居士を文殊菩薩が見舞いに行く話です。この会話の中に「不来の相(ふらいのそう)」が出てきます。維摩居士が文殊菩薩にここまでどのようにして来たかと問うと、文殊菩薩が「不来の相にて来たり」と答えたという話です。(このような場面が存在したかも曖昧ですが、40年以上前に聞いた話です。)直訳すれば、「来ていない姿で来た」ということになります。何のことかわかりますか?SF映画などで、悪の帝王にその幹部が何かを報告するような場面があるでしょう。その際に、祭壇のようなところに、帝王が表れて「どうした?」などと聞くなんて場面です。一通りの報告が終わると帝王が「失敗は許さぬぞ!」とか言って雷を落とす。手下の幹部は、「ははー」とひれ伏す。すると帝王の姿は、すーと消えてしまう。まあ、帝王は、別の場所にいて、立体ホログラムのように、一時的に、表れているわけです。その場面を見て、「これが不来の相だな」と勝手に思ったものでした。

映画「マトリックス」

映画「マトリックス」をご存知ですか?ここにも「不来の相」が出てきます。主人公は、実は、冬眠カプセルの中にいるのですが、夢のようなものとして、コンピューターが作り上げた仮想現実の世界で暮らしています。実態は「冬眠カプセル」の中ですが、日常生活は、仮想現実の中に居るわけです。私はこの映画を見たときに、映画のストーリーより、このアイデア(冬眠カプセルと仮想現実)にかなり影響を受けました。今でも、現実生活が仮想で、実態は別だと思っているかもしれません。我々自体が、「不来の相」というわけです。映画「アバター」を私は見ていませんが、見ていたら、同じような感覚を強く持ったかもしれません。最近は、ゲームやシミュレーション訓練の世界でVR(バーチャルリアリティ)を多く見かけるようになりましたが、VR体験により、私の同じような感覚になる人がいないか少し心配になります。

 

TOP