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PDCAを回す?

2017.08.26

PDCAを回しましょうと言うけれど・・・

 何かの課題解決や目標達成に向けての行動の際、枕詞のように言われるのが「PDCAをしっかり回して頑張ろう!」です。で、目標は何かというと、「顧客満足度の高い店づくり」とか「今期売上予算の達成」とかなのですが、そういう社長や部長のコメントを聞いたり雑誌記事で読んだりするたびに、「これは無理だな、やる気がない」と思うのは私だけでしょうか?「この人、PDCAを分かっているのだろうか?」そう感じてしまうのです。皆さんは、いかがでしょうか。

 野球を例にお話ししてみます。ツーアウトでランナー2塁です。あなたが打つ番になり、バッターボックスに向かう際、コーチが駆け寄りアドバイスをする場面を想像してみてください。「気合いだ!ボールに食らいつけ!」というのはどうですか。或いは、「肩の力を抜いて落ち着いて、ボールをよく見るんだ!」はどうでしょうか。「気合いだ!」よりは良いかもしれません。「相手は外角低めだけ攻めて来る。的を絞って練習どうりやれば必ず打てる!」ではどうですか。(私は野球は詳しいわけではありませんから、ベストなアドバイスからは程遠いかもしれません。)

 何を言いたいかと言えば、「指揮官は、精神論より技術論を、抽象論より具体論を示すべし」です。「気合い」や「冷静さ」や「打法(ボールをよく見る)」が重要であれば、日頃の練習の中で高めておくべきです。練習でできないことを本番で命じても無理でしょう。打者ひとりひとりの80%くらいの能力を想定して、出来る或いは出来る可能性のある指示を出すべきです。

PDCAも同じです。「顧客満足度の高い店づくり」や「売上予算達成」などの最終目標はそこにあるにしても、PDCAサイクルに見合った目標にブレイクダウンして各人がすぐに行動出来るものにするべきです。例えば、「来店者には、全員挨拶する」とか「顧客訪問毎日〇〇件」とかです。ブレイクダウン目標はひとつではだめです。最終目標に向けて、多面的にスモールステップを組み上げておくべきです。そこまで実施できているのなら、「PDCAをしっかり回して頑張ろう!」で良いと思います。技術論が先で、精神論が後なのです。

Cがポイントだと思います 

 PDCAのポイントは、どれでしょうか?Pは「計画(plan)」、Dは、「実行(do)」、Cは、「評価(check)」、Aは「改善(action)」です。

私はCがポイントだと思います。評価が出来なければ、改善行動はとれません。逆に、Cが不可能なPは意味がないのです。計画を実行して評価するわけですが、この評価に期間を要する場合はどうでしょうか。評価結果は1か月後となれば、その間は、改善行動が出来ません。「ズレた実行」が放置されます。大学のキャリア教育のコラムで少し触れたことがありますが、人材養成の教育効果の評価ついては、効果の発現に時間を要します。年単位になってしまうかもしれません。授業出席率とか、レポート提出率とか、個別アンケートによる評価とか、工夫を要します。

私が勤務していた銀行では、PG(プランニングギャップ)が日常的に把握されていました。すべての目標、特に収益目標について、個別案件から集約されたPGの把握が必須でした。各拠点の業務推進責任者である課長は、本部担当役員や本部の統括部門の担当者からの突然のヒアリングに対応しなければなりませんでした。まずPG(プランニングギャップ)を聞かれ、その上で、PG対応策を具体的に説明しなければなりません。リアルタイムPDCAです。PDCAすべてが同時進行です。息つく暇がない状況でした。

「PDCAを回す?回してる暇などないでしょう。」これが私の実感です。

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